会話

女子「こないだ街でめっちゃ好みの男見かけてさ」

私「あんまり興味引かれない冒頭だけど下心で聞くよ」

女子「欲望抑えきれなくて家まで尾行して」

私「好奇心で聞けるようになったわ続けて」

女子「まあ家に上がれたのよね。

私「……お茶うけは?」

女子「雪の宿」

私「最高の男じゃん」

女子「『最高の男じゃん』って言ったのよ私も。そしたら『こういうこともあるかと思って』って返されて」

私「備えあれば?」

女子「結構影があるタイプの雰囲気のイケメンだった」

私「それは別の憂いだからノーカンです。脇道だ」

女子「あんま脇とか女の子に言っちゃダメだよ」

私「ああもう結局どうなったのか述べてくれよ」 

女子「まあ付き合ってるよね」

私「街で見かけて尾行して進行形で恋愛できることあるんだ、明るいな世界」

女子「昨日は一緒にカラオケ行ったんだけど、昔のセカオワだけ歌うんだよ」

私「あ〜最高の男だ。中学生の頃の記憶が戻る」

女子「んで私はチャットモンチー歌った」

私「最高の女でもあったな……」

女子「いやでも今日別れようと思ったんだよね、最低で」

私「急に何。歯石詰まりまくったりしてたの?」

女子「Twitterのトレンドに入ってるタグでネタツイしてたんだよね」

私「今すぐ別れた方がいいな、別れる文面一緒に考えよう」

女子「『進次郎が援助交際したのかと思ったw』つってて」

私「単芝も見えたな」

女子「単芝で喋ったからね」

私「チャットモンチー歌って聴かせたのも返してほしいレベルで最悪な男だよ、そっから?」

女子「『政治家が援助交際するのはマジで可能性あるからギャップが弱いからネタツイの強度が低いでしょ』って言ってやったの」

私「依然として最高の女じゃん」